『逆さまナンバー』

『逆さまナンバー』解答


◆広島県 清川 育男さんからの解答。

【問題1】

 χ=1000a+100b+10c+d ・・1)  d>aとする。
nχ=n(1000a+100b+10c+d) ・・2) とする。

2)−1)
(n−1)χ=9m ・・3) 9の倍数になる。証明は省略。

1)+2)
(n+1)χ=11m  ・・4) 11の倍数になる。証明は省略。

3),4)からnについて解くと、
n=11m+9m
11m−m
・・5)

これをmについて解くと、
9(n+1)
11(n−1)
 ・・6)

 m=11mとする。
3),4)に代入すると、
(n−1)χ=99m ・・7)

(n+1)=99×n+1
n−1
×m ・・8)

χ=99
n−1
×m

99
n−1
×m=1000a+100b+10c+d

9×11×m
=(n−1)(1000a+100b+10c+d)
=(n−1)χ

11の倍数は奇数桁の和と偶数桁の和との差が11の倍数である。証明は省略。

したがって題意(詳細は省略)より、
 a+c=b+d ・・9)
a+b+c+d=18 ・・10)

(n+1)χは5桁(証明は省略)。よって、

a+d=10 ・・11)

9),10),11)より、
 b=a−1,c=9−a,d=10−a
 a=1,b=0,c=8,d=9 ・・12)
 a=2,b=1,c=7,d=8 ・・13)
 a=3,b=2,c=6,d=7 ・・14)
 a=4,b=3,c=5,d=6 ・・15)

題意を満たすのは、12),13)のときである。

12) 1089、9801、 9801=1089×9

13) 2178、8712、 8712=2174×4

 1089+9801=10890
 2174+8712=10890
 0+8+1=9、9+0=9と11の倍数になっている。

         答え1089、2178

ヒントのnを割り出す解法がわかりません。


【コメント】

 倍数を使ったテクニックには脱帽です。
スマートにnを出すのは、かなり難しいような気がしています。


◆新潟県 ぽぽぽ さんからの解答。

最初の4桁の数を 1000a+100b+10c+d とおきます。
(本当はn桁でもよいのですが、とりあえず4桁で考えます)
逆にしたときにN(N>1)倍になっているとします。

1000a+100b+10c+d = N(1000d+100c+10b+a)

1.最大桁aと最小桁dに注目して満たすべき条件を考えます。

 (1)右辺が4桁の数であることから
   N*d≦9

 (2)1の位の関係から
   d = N*a mod 10

 (3)トータルの数値の整合性から
   N*d≦ a < N(d+1)

2.以上の条件を満たす(a,d)をNを順番に変更することによりしらみつぶしに探していきます。

  たとえばN=2のときは
  (1)よりd≦4
  (2)より(a,d) = (1,2),(2,4),(6,2),(7,4)
  しかし、(3)を満たすペアはない...という感じです。

  すべて調べると、条件を満たす(a,d)は以下の2組しかありません。
  ○N=4のとき(8,2)、N=9のとき(9,1)

3.上で見つけた2組の数に関して、題意を満たすb(上位2桁目),c(10の位)が存在するか確認します。
  ※できるだけ、4桁という条件を使わずに考えていきます。

  まずN=4(a,d)=,(8,2)のときを考えます。
  元々の式に代入して

  8000+100b+10c+2=8000+400c+40b+32

  ここでb,cが満たすべき条件を考えます。

 (4)c≦2(右辺が繰り上がりを起こしては最上位桁が8であることに反するため

 (5)c=(4b+3) mod 10 (10の位に注目して)

 (6)c≠0と仮定すれば b≧4 (上位2桁目に注目して)

 ○以上の3条件を満たす(b,c)は(7,1)しかないということがわかります。

 N=9,(a,d) = (9,1)も同じように考えると
 (b,c)は(8,0)しかないことがわかります。

4.ここまでの議論は4桁の数ということを使っていませんから、一般的に成り立つはずです。
  つまり、題意を満たすような4桁以上の数は、

  87****12,98****01の形に限られるということになります。

5.さて最後に、4桁の数が実際に題意を満たしているか確認します。
  8712 = 4*2178
  9801 = 9*1089 となりOKです。

  5桁の場合は100の位をnとおくと
  87012+100n = 4(21078+100n) より n=9 → 87912

  98012+100n = 9(21078+100n) より n=9 → 98901 となります。

「感想」

はっきりいって、力わざです。
もっとスマートなやり方があると思いますが、私にはわかりませんでした(^^;;;)。
どなたかお願いします。
プログラムを組んで9桁まで計算させたのですが、間に9が増えていくものと求めた4桁の数が2つ並ぶ場合(8桁以上の場合)となって、なんか不思議な 感じでした。
解答中に考えたいろいろな条件も、答えの見当をつけてから条件を考えるという、非常に姑息な手段を用いてしまいました。


【コメント】

 実はこの問題を出したのは、桁数を増やしたときの答えが不思議だったからなのです。
単純な問題なのですが、答えは何とも意外です。
私も完全に力技で解いてしまいました。


◆広島県 清川 育男さんからの解答。

nを割り出す解答

χ=a×1000+b×100+c×10+d,d>aとする。

  (n+1)×χ
=(a+d)×1000+(b+c)×100+(b+c)×10+(a+d)
=(a+d)×(990+10)+(b+c)×(99+1)+(b+c)×10+(a+d)
=(a+d)×990+(b+c)×99+(b+c)×11+(a+d)×11)
=11×((a+d)×90+(b+c)×9+(b+c)+(a+d))
=11×((a+d)×90+(b+c)×9+(a+b+c+d))
   (a+b+c+d=18は必要条件)
=11×((a+d)×90+(b+c)×9+2×9)
=9×11×((a+d)×10+b+c+2)

 したがって、9の倍数でかつ11の倍数である。
 (a+d=10は必要条件)

 よって(n+1)×χは5桁の数で、それを10YZ0とする。
1+0+Y+Z+0=18 ,Y+Z=17.............1)
11の倍数は奇数桁の和と偶数桁の和との差が11の倍数。(証明は省略)
1+Y+0=0+Z ,Z=Y+1.................2)
 1),2)から Y=8,Z=9
したがって、(n+1)χ=10890
a+d=10,1+4=5,1+9=10
よってnは4,9である。(1の位の数が0となるのは)
10890/10=1089 ,1089×9=9801
10890/5=2178 ,2178×4=8712

 4桁の時   10890=2×32×5×112
 5桁の時   109890=2×33×5×11×37
 6桁の時  1099890=2×32×5×112×101
 7桁の時  10999890=2×32×5×11×11111 
 8桁の時 109999890=2×33×5×7×112×13×37

 上記と同様に、n=4,n=9で題意を満たす。
一般化されたらどうでしょうか。

(n+1)χが9の倍数かつ11の倍数であることが証明され自分では前回の解法よりスマートになったと思っているのですが。
一般化(N桁)しても、1+4=5。1+9=10。
n=4、n=9の場合しかないのではと思っています。
すなわち、
(n+1)χ
10
×9+(n+1)χ
10
=(n+1)χ

(n+1)χ
×4+(n+1)χ
=(n+1)χ

となりますから。


【コメント】

 ようやく力技でない解答ができたような気がします。
だんだん頭の中がすっきりしてきました。
どうもありがとうございました。


◆山梨県 Footmark さんからの解答。

この問題は、とても面白い問題だと思います。

既にお二人の方によって示されているので証明はしませんが、
9がm(≧0)個並ぶのを、*m* で表すものとすると、
1つの解の構成要素は、

10*m*89 か 21*m*78

の2つの内のいずれかで、この2つ以外にはありません。

解の個数はこの2つのそれぞれにおいて、桁数の4以上の約数の個数になります。

12桁を例にすると、4以上の約数は 4、6、12 、その個数は3つです。
ですから、両方で6つになります。

具体的に示します。

 108910891089  217821782178
 109989109989  219978219978 
 109999999989  219999999978
となり、上から約数が 4、6、12 の場合になります。

約数個の数字の並び(構成要素)が、(桁数/約数)回繰り返します。
その約数個の数字の並び(構成要素)の真ん中には、
(約数ー4)個の9が並んでいます。

ここで整数倍は、4倍と9倍だけであることを示します。

4倍すれば数字が逆さまになる「21*m*78」は、
9倍すれば数字が逆さまになる「10*m*89」の2倍です。

ですから、「10*m*89」を元の数とすると、
「21*m*78」は元の数の2倍です。

その逆さまの「87*m*12」は元の数の8倍(2 X 4)です。
元の数の逆さまの「98*m*01」は元の数の9倍です。

そこで、元の数の3倍〜7倍も求めてみます。

(1倍と9倍),(2倍と8倍)と同様に、
(3倍と7倍),(4倍と6倍)も、お互いに逆さまになります。
(他と同様のため証明省略)
5倍も自分自身を逆さまにさせると、やはり自分自身です。

1089 X (10ーa) は 1089 X a の逆さまになります。
(aは 1≦a≦9 の整数)

ですから、自分の数字の逆さまである相方の数字にするには、









の、いずれかを自分の数字に掛けねばなりません。

この内で整数は

=9,
=4,
=1 です。

1倍は意味がないので、整数倍で逆さまにできるのは4倍と9倍だけです。

この問題で、数字の持つ不思議さに本当に驚かされました。


◆東京都 You.O さん からの解答。

上2ケタが"10"、下2ケタが"89"で
これらの間のmケタがすべて"9"であるような数字の並びを《A》、

上2ケタが"21"、下2ケタが"78"で
これらの間のnケタがすべて"9"であるような数字の並びを《B》、

"0"がkケタ連続した数字の並びを《O》とします。

例えば、

《A》:10989,《A》:1099989
《B》: 2178,《B》: 219978
《O》: 0000,《O》:0000000

のようになります。

これらを整数の構成単位の1種と考えます。
このとき、次のように各ケタの数字が並んで構成される数を9倍または4倍すると数字の並びが逆になります。

☆ 9倍すると数字の並びが逆になる数
 ―――いくつかの構成単位《A》と《O》からなり、それらの構成単位の順序を逆にしてももとの順序と変わらないもの

例.

《A》《O12》《A》       (1099999998900000000000010999999989)
《A》《O》《A》《O》《A》  (1099998900000109890000010999989)
《A》《O》《A》《A》《O》《A》 (10989000109891098900010989)
★ 4倍すると数字の並びが逆になる数
 ―――いくつかの構成単位《B》と《O》からなり、それらの構成単位の順序を逆にしてももとの順序と変わらないもの

例.

《B》《B》《B》《B》    (219999997821999978219999782199999978)
《B》《O》《B》《O》《B》   (2199978000002199978000002199978)
《B》《O》《B》《B》《B》《O》《B》 (219780217821782178021978)
理由を簡単に説明すると、次の通りです。

《A》,《B》と逆順の数字の並びをそれぞれ
《C》,《D》とすると、便宜的に次の式が成り立ちます。

《A》×9=《C》,《O》×9=《O》
《B》×4=《D》,《O》×4=《O
よって、いくつかの構成単位《A》と《O》からなる数を9倍した数は次のようにして得られます。

「すべての《A》を《C》に変える」

他方、いくつかの構成単位《B》と《O》からなる数を4倍した数は次のようにして得られます。

「すべての《B》を《D》に変える」

また、《O》と逆順の数字の並びは《O》と一致するため、
いくつかの構成単位《A》,《B》および《O》からなる数の各ケタの数字の順序を逆にした数は次のようにして得られます。

  1. 構成単位の順序を逆にする

  2. すべての《A》,《B》をそれぞれ《C》,《D》に変える
数字の並びを逆順にする操作は、もとの数を9倍または4倍する操作と比較して、
上の「1.構成単位の順序を逆にする」という操作が余分なため、「構成単位の順序を逆にしてももとの順序と変わらない」という条件が必要になるわけです。

例えば《A》《O》《A》《O》《A》を9倍すると
《C》《O》《C》《O》《C》となり、

同じく《A》《O》《A》《O》《A》の各ケタの数字の順序を逆にしてもやはり、
《C》《O》《C》《O》《C》となるのです。


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