『五角形の数』解答


◆埼玉県 斉藤 誠 さんからの解答。

問1

 数の大小が解るように、正数で考えていきます。

 A>B>C>0 とし、負数は(−C)などと表現する
ここで4つのケースに場合分けする

絶対値が最小の数が負数の場合

(−C)の場合・・・ケース1
 A + B +(−C) = K >0

 A ← A+(−C) = K−B >0
 B ← B+(−C) = K−A >0
 C ←  −(−C) =   C >0
 となり1回で全て正数になる

絶対値が中間の数が負数の場合

(−B)の場合・・・ケース2
 A +(−B) + C = K >0

 A ← A+(−B) = K−C >0
 B ←  −(−B) =   B >0
 C ← C+(−B) = K−A 
 ここで C=K−A<0 の場合は(全てが正数にならないケース、以下同様)

 A ← A+(−B)+(K−A) = K+(−B)
 B ← B+(K−A) =    >0
 C ← −(K−A) =A−K >0
    ∵ C<0

 ここでK−B<0の場合は

 A ← −(K−B) = B−K >0
 B ← C+(K−B) = 2K−A 
 C ← A−K+(K−B) = A−B = K−C >0
ここで2K−A<0の場合は

 A ← B−K+(2K−A) =  >0
 B ← −(2K−A) = A−2K >0 
 C ← K−C+(2K−A) = 2K+(−B)
ここで2K−B<0の場合は・・・とつづきますが
2回目と4回目をみると解るように、が変わらず、(−B)がKずつ増えているのが解ります。
また、がその分減っています。

すなわち
 A2n ←  >0
 B2n ← A− >0 
 C2n ← nK−B
となり nK−Bはいずれは整数となる

絶対値が最大の数が負数の場合
(−A)の場合・・ケース3
 (−A)+ B + C = K >0

 A ← −(−A) = A >0
 B ← B+(−A) = K−C <0
    ∵ A>B

 C ← C+(−A) = K−B <0

ケース3の1 K−C<0 (B1が負数
 A21 ← A+(K−C) =  >0
 B21 ← −(K−C) = C−K >0
    ∵計算定義 b ←(−b)

 C21 ← K−B+(K−C) = K−A <0 

 A31 ← B+(K−A) = 2K−C 
 B31 ← C−K+(K−A) = K−B <0
    ∵ K−B=C−A、 A>C

 C31 ← −(K−A) = A−K >0
    ∵計算定義 b ←(−b)

ケース3の1-1 2K−C<0 (A31が負数
 A411 ← −(2K−C)    = C−2K >0
 B411 ← K−B+(2K−C) = 2K−A  
 C411 ← A−K+(2K−C) =  >0 

 A511 ← C−2K+(2K−A) =K−B
 B511 ←                A−2K >0 
 C511 ← B+(2K−A)    = 3K−C 

ケース3の1-2 K−B<0 (B31が負数
 A412 ← 2K−C+(K−B) = 2K−A
 B412 ← −(K−B) = B−K >0  
 C412 ← B+(K−B) = C−K >0 

 A512 ← −(2K−A) = A−2K >0
 B512 ← B−K+(2K−A) = 2K−C  
 C512 ← C−K+(2K−A) = 2K−B 

ケース3の2 K−B<0 (C1が負数) 省略
ケース3の2-1 省略
ケース3の2-2 省略

以下 負数になるケースの場合を順に調査すると、以下の関係が解る
(ただしA,B,Cの場所が異なる場合があるが、
ここではそれぞれ変化していく数をA、B,Cで表している)

 A2n ← −A+nK  <0
 B2n ←   B−pK   >0
 C2n ←   C−qK  >0
    ここで n=p+q

 A2n+1 ← A−nK  >0
 B2n+1 ← p’K−B   <0
 C2n+1 ← q’K−C  <0
    ここで n=p’+q’

2n回目で(−A)がKづつ増えていき、ついには正数になるのだが
(−A)の絶対値が BまたはC より小さくなるとケース1、2になり、全ての数が正数となるといえる。

その前にBやCが負数に転じる可能性もある。
 しかし、そのときは 負数になった BまたはC はKより小であり、絶対値の大きい順に数値を並べて、場合分けと比較すると
 (−A)+B+(−C) や (−A)+(−B)+C はあり得ない(K<0になる)
 よって B+(−A)+C等となり ケース1,2になる。

2n+1 回目についても同様で BまたはCのどちらか一方が正数になれば、ケース1、2のどちらかになる。
同時に正数になる場合もあるだろう。

絶対値が最大の数が正、残り2数が負数の場合
(−B)かつ(−C)の場合・・・ケース4
 A+(−B)+(−C) = K >0

 (−B)を負数とした場合
 A ← A+(−B) = K+C >0
 B ← −(−B) = B >0
 C ← (−C)+(−B) = K−A <0 

 (−C)を負数とした場合
 A ← A+(−C) = K+B >0
 B ← (−B)+(−C) = K−A 
 C ← −(−C) = C >0 

どちらのケースも負数が1個なのでケース1、2、3のどれかになる


以上より高々[絶対値最大数/3数の和]+1回で全て正数になる

これで良さそうな気がするんですが

問2
 任意の場所からの3数が全て負数の場合も考慮するンでしょうね
 んんん ちょっと一休み


◆愛知県 重永 大介 さんからの解答。

【問題1】

S=a2+b2+c2 とする。

b<0とすると
 (a+b)2+(−b)2+(c+b)2
=a2+b2+c2+2b(a+b+c)
<a2+b2+c2
(b<0,3数の和は不変でa+b+c>0より)

よって3数の中に負の数がある限り、Sはこの操作で狭義単調減少。
また、つねにS>0である。
いつまでも負の数がなくならないとすると、Sは自然数なのでいつかはS<0となることになり矛盾する。
よってこの操作は有限回で終わる。
(証明終わり)

問題2で、僕自身、問題の意味が分からないところがありました。

  1. 連続する3数をとるとき、その真ん中に負の数がこなければならないのか。
  2. 連続する3数をとる順によらず、有限回で終わることを示さなければならないのか。
    それとも「うまくとっていけば有限回で終わる」ことを証明すればいいのか。


【コメント】

 問題1は、斉藤説も重永説も正しいと思います。
この証明の短さはすばらしいですね。
問題2についても、Sに相当する数を見つけるのがポイントになります。

質問については、
質問1については、連続した3つの数の真ん中を負の数としてください。
ただしその前後の数は正でも負でもかまいません。

質問2については、連続する3数をとる順によらず、有限回で終わります。
根拠は問題1と同様です。


◆飯田 孝久 さんからの解答。

5つの数をa,b,c,d,eとし、b(<0)を中心とした操作をします。
新しい5数はa+b,−b,b+c,d,eとなります。

ここで、次の量(X)を考えます。
「各数の平方(5項)と隣との和の平方(5項)すべての合計」

この量を、元の5数と新しい5数で計算して比較します。
10項を比較すると、8項は同じ物ですので消し去ると、残りは

元の側 (c+d)2+(e+a)2

新しい側 (b+c+d)2+(e+a+b)2

です。上から下を引くと、

−2b(a+b+c+d+e)

であり、b<0,a+b+c+d+e>0から

−2b(a+b+c+d+e)>0

となります。したがって、この問題の操作ではXは単調に減少します。
いつまでも負の数が残っていると、この操作が無限に続けられることになり、Xが正であることに矛盾します。
したがって、いつかはすべての数は0以上になります。

(Q.E.D.)


【コメント】

 ついにこの問題も解決です。
この下降式はとても巧妙ですね。
私も本で読んだものと、自分で見つけたものを含めて3つほど下降式を知っているのですが、この式は新発見です。
他の式を発見した方はぜひお知らせくださいね。


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